
資本移動とエグゼクティブトレード
資本移動の自由化はその国の金融市場に競争原理を導入し、規制のもとで発生していた様々な非効率を取り除くことの要因になります。
また、規制によって発生していた行政コストも削減されることになります。
また、資本移動が自由化されれば、資金は金利の低い国から高い国に自由に流れます。
このことは資金の出し手国にも受け手国にも利益をもたらすはずです。
金利の低い国とは、たとえば、国内に資金が余っているのに国内にはあまりよい投資機会が残っていないバブル崩壊後の日本のような国です。
一方、金利が高い国とは現在の米国のように投資機会が多いのに資金が足りない国と考えられます。
エグゼクティブトレードによると、このようなときに日本のような資金余剰国から米国のような資金不足国へ資金が移動することは世界の資源配分上望ましいとのことです。
同様に、先進工業国から発展途上国へ資金が流れることは、一般に、資金余剰国から資金不足国へ資金が流れることであり、途上国はこの資金によって資本蓄積を進め経済発展を実現できる可能性が高まります。
しかし、実際には資本自由化による副作用が、開発途上国を中心に広く観察されてきました。
資本移動の自由化が急激な資本流出入や為替(FX)レートの変動を引き起こし、国内経済が混乱することが頻繁に生じました。
資本移動の自由化によって海外から資本が流入した場合、通常はその国の通貨は切り上がります。
開発途上国では多くの場合、農産物、天然資源など一次産品が輸出産業になっていることが多く、為替(FX)レートの増価によって打撃を受けることがあります。
エグゼクティブトレードによると、資本の自由化によってその国の政府が容易に外国資本を導入することができるようになると、多くの場合過大な借り入れに走り、対外債務の増加につながることもあります。
一方で、海外に資本が流出する場合はどうでしょうか。
一般論としては、海外に資本が流出すると国内の利子率に対して上昇圧力となります(国内の資本量が少なくなるため)。
先進国ではあまり例はありませんが、国内金融市場の規模の小さい国では金利がはね上がり、国内投資を抑制してしまうこともあります。
エグゼクティブトレードによると、資本の流出がキャピタル・フライト(資本逃避)といわれるほど激しいときは、国内の産業に資本が回らなくなるほか、租税の徴収が困難になり、財政基盤にも響いてくることになります。